お問い合わせ・ご連絡

株式会社新井設備工業 ─ 埼玉県小川町の給排水・空調設備工事

埼玉県小川町から地域の皆さまへ。
給排水・空調・土木工事まで、安心と快適をお届けします。

お問い合わせ
社長挨拶
MESSAGE FROM THE PRESIDENT

水は、暮らしの命脈
地中に通す一本の配管にも、人の想いが宿ります。

株式会社新井設備工業は、埼玉県比企郡小川町を拠点に、30年にわたり給排水・空調・土木工事を手がけてまいりました。
目に見えない地中で静かに暮らしを支える設備工事だからこそ、一本一本の配管、一つひとつの継手に誠実さを込めています。
長年培った確かな技術と、若手の柔軟な発想を融合させ、これからも小川町の皆さまの日々の安心を支え続けます。

代表取締役
新井 昭男
COMPANY MOVIE

私たちの仕事

Our Craftsmanship in Motion

地中に眠る一本の配管から、空を仰ぐ大型重機まで。
埼玉・小川町から、暮らしを静かに支える現場の風景をご覧ください。

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Innovation & Technology

DX & AI DRIVEN CONSTRUCTION

伝統の技術力に最新テクノロジーを融合。
3大積算ソフトによる9通りの精密積算と、AIエージェントによるインテリジェンスチェックで
ヒューマンエラーを排除し、次世代の設備工事を実現します。

AI AI NEURAL_NETWORK v5.2.1 DEEP_LEARNING: ACTIVE TENSOR_FLOW: CONNECTED CLOUD_SYSTEM: ONLINE DATA_ANALYSIS: RUNNING SMART_CONTROL: ACTIVE DOCUMENT_AI: PROCESSING AUTO_ESTIMATE: ENABLED BIM_INTEGRATION: v3.1 FIELD_MANAGEMENT: LIVE SAFETY_MONITOR: ACTIVE QUALITY_CHECK: PASS ドキュメントはAIへ 匠の技はフィールドへ 株式会社新井設備工業 ARAI SETSUBI KOGYO Co., Ltd. AI × 設備技術で、暮らしの未来を創る A I
NEW

最新AIエージェント採用

最先端のAIエージェント技術を積算業務の中枢に採用。3つの積算ソフトから出力される9通りの結果データを瞬時に解析し、整合性の検証からヒューマンエラーの検出までを自動化。人間と機械知能の協働により、かつてない精度の積算を実現しています。

Claude AI Intelligence Agent Human Error Elimination
CORE

3大積算ソフト × 9通りの精密積算

業界をリードする積算プラットフォーム「ATLUS NEXT」「GAIA CLOUD」「Agency」の3種を完全運用。各ソフトで3パターン、合計9通りの積算を並列実行し、多角的な検証により積算精度を極限まで高めています。

ATLUS NEXT GAIA CLOUD Agency 9-Way Estimation
AI CHECK

AIインテリジェンスチェック

9通りの積算結果をAIエージェントが自動クロスレビュー。数量の不整合、単価の異常値、計算ロジックの矛盾をミリ秒単位で検出し、人間の目では見逃しがちなヒューマンエラーを高精度に排除。積算の「第三の目」として、品質と信頼性を担保します。

Cross Review Error Detection Zero Defect
自社開発

公共工事書類を 自動的に生成 するエンジン

自社開発アプリにより、公共工事に必要な施工書類を自動的に生成。現場写真と現場書類をアップロードするだけで、自動計算式付きの見積書を瞬時に作成。煩雑な積算・書類作成業務をAIが代行し、技術者は現場に集中できます。

自社アプリ開発 自動見積生成 公共工事対応
INSTANT

写真→見積 瞬間変換システム

現場写真と施工書類をインプットするだけで、自動計算式を組み込んだ精密見積書をリアルタイム生成。数量拾い・単価適用・諸経費算出まで一気通貫で処理し、従来数日かかっていた見積作業を数分に短縮します。

写真解析AI 自動計算式 瞬時見積
GREEN

環境配慮型施工

CO2排出量の見える化と低騒音・低振動施工の推進。環境負荷を最小限に抑えた持続可能なインフラ整備を目指しています。

CO2削減 SDGs 低騒音施工

3 Softwares × 9 Estimations × AI Intelligence Check
ATLUS NEXT・GAIA CLOUD・Agencyの3大積算ソフトが生み出す9通りの積算結果を、
AIエージェントが瞬時にクロスレビュー。ヒューマンエラーゼロの積算品質を追求します。

私たちについて

ABOUT US

株式会社新井設備工業は、埼玉県比企郡小川町を拠点に、給排水設備・空調設備・土木工事など、幅広い設備工事を手がける総合設備会社です。

水まわりから冷暖房、公共インフラ工事まで、地域の皆さまの快適な暮らしと、安全で豊かな街づくりを技術力でしっかりと支えてまいります。

小さな修繕から大規模工事まで、一件一件真心を込めて対応することをお約束いたします。

事業内容

SERVICES

給排水設備工事

上下水道・給湯設備の新設・改修工事。水まわりのトラブルにも迅速に対応いたします。

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空調・冷暖房設備工事

家庭用から業務用まで、エアコン・冷暖房設備の設計・施工・メンテナンスを承ります。

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管工事

給排水・ガス・冷温水などの各種配管工事。安全・確実な施工技術でお応えします。

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土木一式工事

地域のインフラを支える土木工事全般。設計から施工まで一貫して対応いたします。

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舗装・水道施設工事

道路舗装、上下水道などの公共工事もお任せください。豊富な実績がございます。

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鋼構造物・とび工事

鋼構造物工事、とび・土工工事、石工事、塗装工事、しゅんせつ工事まで幅広く対応。

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水 ─ 暮らしを支える仕事の記憶
施工現場
未明の現場に並ぶ重機群 — 日々の始まり
施工現場
一日の終わり、運ばれゆく相棒
施工現場
整然と並ぶ相棒たち — 備えの美学
施工現場
仕上げの砕石と飛び石 — 細部に宿る矜持
施工現場
春の気配と、仕事場への道
施工現場
現場に積まれた砕石 — 次なる工程への準備
施工現場
朝の静寂と、働く者たちの姿
施工現場
早春の現場 — 凛とした空気
施工現場
雪化粧の小川町 — 季節を越えて
施工現場
逆光に浮かぶクボタ — 三十年の相棒
ANNIVERSARY  ·  1996 — 2026

初 心 元 年

創業三十周年に寄せて

三十年前、一台の中古の軽トラックから、この道は始まりました。失敗してもなお身の丈を超えぬよう、あえて最も小さく、最も低い危うさの中に針路を定めた船出でした。荷台に工具を積み、現場から現場へ。かけだしの職人にとって、その一台こそが世界の全てでした。

独立に先立つ社員の時代、私はささやかな志とともに一台のパイプ加工機を手に入れました。やがて事業を起こす前夜、塩化ビニル管を接ぐための接着剤を、わずか五百グラム、一缶だけ買い求めたのを今も鮮明に覚えています。けれども正直に申せば、その一缶を使い切る日が来るのか——それすら確信が持てぬほど、受注への不安と、胸を覆うほどの後ろ向きな思いに、私は揺れておりました。水道屋を続けてゆけるのか、と。

それでも一日また一日と現場を重ねるうち、中古のミニバックホウを、そして二十万円で求めた中古のダンプを、ようやく手にすることができました。ちょうど長男がこの世に生を享け、まだ産声の記憶も新しい頃のことです。世間から見れば、何ということのない小さな一歩でしょう。けれども、その鉄の相棒たちを前にしたとき、私はわけもなく胸が熱くなり、生まれたばかりのわが子を抱いたときと同じ、静かな感動に包まれたのを忘れることができません。やがて工事車両も重機も、相棒として数多く並べられるまでになりましたが、それもひとえに、当社を支えてくださったお客様、力を貸してくださった協力業者の皆様、そして共に汗を流してくれた当社スタッフのおかげにほかなりません。

以来三十年。光の差す日もあれば、声にならぬほど悔しく、ひとり泣きたくなる夜もありました。されど、その喜びも痛みも等しく、今日の自分を形づくる糧となり、仕事を続けることの意味を、私に静かに教えてくれたのです。

歩みのなかでは、ある出来事を境に、周囲から心ない反感や、理不尽とも思える圧力を向けられたこともございました。胸を痛め、膝を折りそうになった夜も、一度や二度ではありません。それでも私は、おのれの仕事の正しさだけを信じ、多くを語らず、ただ黙して現場に立ち続けました。そうして今日、ここまで歩みを進めることができたのです。

正直に申せば、当時の私は、理不尽な圧力に対し、歯には歯をとばかりに虚勢を張って抗っておりました。表向きは気丈に振る舞いながら、その内側で、心はとうに擦り切れておりました。やがて四面楚歌とも呼ぶべき孤立に追い込まれ、もうこの仕事は続けられぬと、半ば覚悟したことさえございます。けれども、いっそ開き直り、できることをただ淡々と積み重ねるうち、あの苦境をむしろ糧として、いつしか売上はあの頃の十倍を超え、利益もまた相応のものとなりました。逆風を、ひとつのユーモアへと変え、やがてそれを追い風に変えてゆく——その心持ちこそが、私をここまで、そして、なお遠くへと運んでくれるのです。

これから先も、道はなお見ぬ彼方へと続いてゆきます。時代はやがて人工知能の世となり、技術もまた絶えず姿を変えてゆくでしょう。されど、幾度の現場で手に刻みつけた技だけは、私の確かな拠りどころであり続けます。どれほど賢い機械が現れようとも、土に膝をつき、水の音に耳を澄ませ、人の暮らしを案じるその実感までは、AIが満たしてくれるものではありません。いかに変わろうとも変えてはならぬものがあると、私は信じております。それは、現場に立つ一人の職人としての矜持であり、託してくださった方への誠実であり、何よりも——あの日、初めて工具を握りしめた、たった一台の軽トラックの心であります。

創業三十周年を迎えるこの節目に、私は本年を「初心元年」と定めることにいたしました。技術の研鑽を怠らず、安全を何より重んじ、お客様に託された一件一件へ、あの船出の日と同じ真剣さをもって向き合う。そう心に誓う年であります。

これからも、株式会社新井設備工業を、どうかよろしくお願い申し上げます。

株式会社 新井設備工業 代表取締役
新 井 昭 男

私たちの強み

OUR STRENGTHS

POINT 01

地域密着のスピード対応

埼玉県小川町を拠点に、比企郡一円の皆さまにご利用いただいております。ご連絡いただければ迅速に駆け付けます。

POINT 02

幅広い建設業許可

管工事・水道施設工事・土木・とび土工・舗装・鋼構造物・石・塗装・しゅんせつと、幅広い工事に対応可能です。

POINT 03

確かな技術と信頼

経験豊富なスタッフが、一つひとつの現場で確かな技術を発揮し、お客様にご満足いただける仕上がりをお届けします。

POINT 04

小工事から大型案件まで

個人のお客様の小さな水まわり修繕から、公共・民間の大規模工事まで柔軟に対応いたします。

保有車両・重機

EQUIPMENT & VEHICLES

多様な現場に対応するため、各種車両・建設重機を豊富に保有。
小規模工事から大型プロジェクトまで、自社保有の機材で迅速に対応いたします。

TRUCKS & VEHICLES  — トラック・車両
ISUZU ELF ダンプ(新車)
ISUZU ELF ダンプ
総合設備工事 / 社名ロゴ入り
ダンプトラック
ダンプトラック
小川町指定上下水道工事店
ISUZU ELF ダンプ
ISUZU ELF ダンプ
土木・設備資材運搬
NISSAN NT100 クリッパー
NISSAN NT100 クリッパー
軽トラック / 現場巡回・資材運搬
EXCAVATORS & MACHINERY  — 油圧ショベル・重機
KOMATSU PC78UU
KOMATSU PC78UU
2.3t 移動式クレーン仕様
KUBOTA RX506
KUBOTA RX506
ミニショベル / 掘削工事
KUBOTA RX406E
KUBOTA RX406E
移動式クレーン仕様 / 掘削工事
KUBOTA Tough
KUBOTA Tough
解体・土木工事
KUBOTA U-10
KUBOTA U-10
超小旋回ミニショベル
KUBOTA U-008
KUBOTA U-008
マイクロショベル / 狭小地対応
KUBOTA RX306E
KUBOTA RX306E
移動式クレーン仕様 / 掘削・配管工事
YANMAR V3 ホイールローダー
YANMAR V3
ホイールローダー / 積込・運搬
KUBOTA Tough アップ
KUBOTA Tough
Urban Excavator / 夕景

自社保有車両・重機 10台以上  多様な現場ニーズに即対応

会社概要

COMPANY

商号株式会社新井設備工業
所在地〒355-0314 埼玉県比企郡小川町大字中爪47番地3
電話番号0493-72-5923
事業内容給排水設備工事/空調・冷暖房設備工事/管工事/土木一式工事/とび・土工工事/舗装工事/水道施設工事/鋼構造物工事/石工事/塗装工事/しゅんせつ工事
建設業許可土木工事業、とび・土工工事業、舗装工事業、管工事業、水道施設工事業、鋼構造物工事業、石工事業、塗装工事業、しゅんせつ工事業
法人番号3030001106047
加入保険等社会保険・労災保険加入済/インボイス制度登録事業者

※ 代表者・設立年・資本金・従業員数などは後日更新予定です。

社長ブログ

PRESIDENT'S BLOG

株式会社新井設備工業 代表が、小川町の四季折々の風景や日常の出来事を綴ります。
仕事の合間に見つけた小さな発見、地域の魅力をお届けします。

📝 新規ブログ投稿

2026.06.03

在りし日の午後 ── 雷魚と、平日昼間の哲学について

本日は、いささか趣を変えて、十年ほど前の映像を一本、書庫の奥から引っぱり出してきた。お見苦しい点はあらかじめお詫び申し上げる。

正直に告白すれば、当時の弊社は、仕事が「ほとんどなかった」。受注表は白く、電話は鳴らず、時間だけが豊かにあった。経済学的に言えば需要曲線が床に張りついていた時期である。そして時間が有り余った人間が何をするかといえば、答えは一つ。平日の昼間から、釣りに行くのである。

舞台は、埼玉県滑川町を流れる市の川(いちのかわ)。狙うは雷魚(ライギョ)。水面のルアーに、緑色の魚影がぬうっと近づき、やがて静寂を破ってバシャリと食らいつく。この瞬間の高揚は、何物にも代えがたい。──と、本人は至って真剣なのだが、画面に乗っているテロップが、また我ながらひどい。

曰く「平日昼間に何やっとんねん」「※社会人として終了」。曰く「歯ぐらいググっとけや」。曰く「気づくな今さら」。お察しのとおり、この間の抜けたツッコミの数々は、近頃流行りのAIにお願いして入れてもらった。機械に自虐をアウトソーシングする時代が来ようとは、十年前の私は知る由もない。技術の進歩とは、かくも残酷で、かくも愉快である。

動画:在りし日の雷魚釣り ── 自虐テロップはAI監修(約一分)

※再生ボタン(▶)を押してください。お見苦しいテロップが流れます。

今となっては、こうして平日の昼間に長竿を担いで野池に立つほどの余白は、もう私の手元にはない。おかげさまで、と申し上げるべきだろう。あの白かった受注表を思えば、忙しさとはありがたい悲鳴なのである。

それでも、ときおりこの一本を見返しては、妙に背筋が伸びる思いがする。暇を持て余していたあの頃の自分が、それでも腐らず、水辺で竿を振っていた。その緩やかな時間があったからこそ、今の慌ただしい日々を、笑って受け止められるのかもしれない。──雷魚よ、達者でやっているだろうか。次に会うときは、もう少し早く食いついてくれると、こちらとしても大変ありがたい。

2026.06.03

社長、地底へ降りる ── 一酸化炭素と湧水と、頭上で観測に勤しむ三賢者の図

埼玉県吉見浄水場、発注工事。午前のうちに「マンホール蓋まわりの舗装修繕」が、われながら惚れ惚れするほど端正に仕上がった。職人たる者、ここで「本日は早めの帰還もやむなし」などという楽観的仮説を立てるわけである。仮説を立てるだけなら、無料(フリー)であるからして。

しかし現実とは、つねに仮説に対して反証を突きつけてくる手厳しい査読者である。午後の議題は場所を移し、東松山市内。ここには、埼玉県内の各市町村へと清らかな水を送り届ける送水管の弁室があり、その内部で、湧き水が滔々と湧いている。これを止める。すなわち止水作業。早期帰還の夢は、湧水とともに、実に物理法則に忠実に、低きへと流れ去ったのであった。

さてここで、避けがたき難題が登場する。弁室というのは、とにかく狭く、深い。加えて、この種の半密閉空間には一酸化炭素が滞留する危険がある。これがまた厄介で、無色・無臭・無自覚。いわばAnthropic 社の Claude をもってしても発見できぬ、深層に潜むセキュリティホールのごとき代物である。気づいたときには、すでにシステムごと落ちている。笑えない。比喩としては、我ながら出色の出来だと思うが。

そこで私は、職人歴うん十年という経験則、現場責任者としての矜持、そして「結局いちばん身軽に動ける個体は、統計的に見て自分である」という冷徹なデータ分析の三点を総合的に勘案し、自ら地底へ降下するという意思決定に至った。残る精鋭スタッフ三名は、地上にて待機。万一に備えた監視および救助要員という、きわめて合理的な布陣である。

……と、かく述べれば人類の叡智を結集した一大プロジェクトのごとくであるが、現場の構図を客観的に記述すれば、こうなる。狭く薄暗い穴の底、冷たい湧水に半身を浸し、ひとり黙々と格闘する中年男性が一体。その頭上、燦々たる陽光のもと、若き三名が額を寄せ合い、穴をのぞき込んでいる。学術的に分類するならば、これは救助の図にあらず、「希少種の生態を観測する研究者の一団」と命名するのが妥当であろう。注がれる視線が、なかなかに、こたえる。

記録のため動画を撮影してもらった。後刻これを再生し、私は深い感慨に打たれた。狭きマンホール内、水だらけ。慎重に、慎重に。白きヘルメットのみが神々しく発光し、被写体本人は終始大真面目。しかるに画面全体からは、形容しがたい哀愁と、抑えきれぬ可笑しみとが、否応なく立ちのぼってくるのである。撮影者は厳粛、視聴者は爆笑。この主観と客観の致命的なまでの乖離こそ、本作品の学術的価値といえよう。

動画:地底にて ── 社長、止水に挑むの記(全五分・長編フィールドワーク)

※再生ボタン(▶)を押してください。約五分間の、知的かつ滑稽な記録映像です。

本作戦で投入した秘密兵器は、その名も「止水ドン」。命名のセンスが、もはや清々しい。ドン、と止める。語感に一片の曖昧さもなく、機能と名称が完全に一致している。仕様書を読む必要すらない、究極のユーザーインターフェースである。そして特筆すべきは、これが三十年この道を歩んできた私にとって、生涯初のマンホール内・湧水止水作業であったという事実だ。齢を重ねてなお「初体験」が残されている。現場とは、いくつになっても未習の課題を出題し続ける、終わりなき生涯学習機関なのである。

結果、止水は無事に完了。地上の三賢者も(観測を終えて)惜しみない拍手を……送ってくれたかどうかは観測記録に残っていないが、ともあれ全員無事。これに勝る成果はない。狭く、暗く、水だらけで、わずかに滑稽。されど、こうした地味な現場の一つひとつが、県内のどこかの蛇口からこぼれる、当たり前の一杯の水を静かに支えている。なに、逆風であろうと湧水であろうと、知性とユーモアをもって変換してやれば、やがては追い風となり、われらを思いがけず遠くまで運んでくれる。──そんな確信を胸に、明日もまた、嬉々として穴の底へ降りてゆく所存である。

2026.05.14

新築工事 終盤戦 ── せせらぎ、エコ給湯、そして謎の巨大キノコ

新築工事も、いよいよ終盤戦に差しかかってきた。今日の任務は二つ。一つはエコキュート給湯機の取り付けに伴う給湯・配水管の接続。もう一つは、浄化槽上部のコンクリート打設に向けた基礎下準備である。──いずれも仕上がってしまえば床下や地中に隠れてしまう、表に出ない工程だ。だがこの「見えなくなる部分」こそ、住まいの寿命を決める。表舞台より、舞台裏で誠実に仕事をする。それが設備屋というものの存在意義であろうと、改めて思うのである。

現場のすぐ脇には、小さな川が流れている。配管を抱えて運ぶ手を休めると、せせらぎの音がふっと耳に入ってくる。空は晴れ渡り、五月の風は申し分なくやわらかい。「働きながらこの環境を味わえるとは、ずいぶん贅沢な職場ではないか」── 思わずそんな独り言が口をついた。仕事の集中と、自然の弛緩。両者を一日のうちで同時に受け取れる現場というのは、そう多くはない。

──と、束の間の哲学者気取りも長くは続かず、足元で「事件」が起こった。

直径25センチほどはあろうかという、巨大なキノコが突如として目の前にあったのである。

色合いは形容しがたく、傘の表情は妙に厳粛で、明らかにスーパーマーケットで陳列されている類のものではない。「毒キノコだろうか」「いやしかし、この風格はもしや……」── ちょうど隣で作業していた従業員の息子に「ちょっと来てみ」と声をかけ、二人並んでしゃがみ込み、にわか観察会の始まりである。

思い起こせば二十年以上前、近所の藪の中で、踏むと小さな白い煙をプッと吹くキノコに遭遇したことが一度だけある。生物学的にはホコリタケの一種だろうか。あのときの「自然の悪戯か、それとも何かのサインか」と妙な気分にさせられた感覚が、今日の巨大キノコと不思議に重なる。両者の間に直接の関係はあるまい。しかし人の記憶というのは、こういう細部のところで思いがけず繋がっていくものらしい。

念のため動画も撮ってみた。後ほど再生してみると、新築工事の進捗を背景に、中年の親方と若き従業員の息子が、ただただ巨大キノコを覗き込んで首を傾げているだけの光景。「次元の低い親子の図」とでも題すべき味わい深い一本に仕上がっており、本人としては苦笑するしかない。だがしかし、と思うのである。仕事の合間にこうした名状しがたい「?」と出会い、二人して立ち止まり、しばし口を半開きにして眺める時間── これこそが、現場仕事のささやかな醍醐味ではあるまいか。効率と納期に追われる日々の中で、自然はときどき、こうして思いがけぬ脚注を差し挟んでくる。

動画①:謎のキノコ ── ご対面の瞬間

動画②:観察会の全貌 ── 親子で首を傾げる図

※再生ボタン(▶)を押してください。スマホでは縦並びになります。

なお、誤食は厳禁である。野生のキノコは「99.9%安全」と確証できぬ限り、触らず・採らず・食わずが鉄則。今回の主役にも丁重に距離を保ち、現場の隅にそっと戻して、自然のなかにお帰りいただいた。果たしてあの巨大キノコが何者だったのか、真相は藪の中──というより、現場の脇の草むらの中、永久に謎のままである。

明日はいよいよ、浄化槽上部のコンクリート打設の本番。気を引き締めて、安全第一でいきたい。せせらぎは明日も同じように流れ、空はまた違う表情を見せてくれるだろう。現場仕事は、いつもそうやって続いていく。

2026.05.04

初夏の散歩日誌 ── 嵐山町シンボル林の小さな旅人たち

ツツジの花と新緑 - 嵐山町の初夏 嵐山町シンボル林の緑豊かな草地と森

五月の里 ── ツツジが咲き、緑が一斉に膨らむ季節

五月。空気が澄んで、風がやわらかい。気がつけば春の桜はすっかり葉桜となり、代わって里のあちらこちらで濃いピンクのツツジが顔を出している。今年もいつもの散歩道へ足を向けた。小川町から嵐山町へと続く、ゆるやかな農道である。

道端の藪のなかにツツジが咲いていた。鮮やかな桃色の花弁が、伸びはじめた野草のあいだに浮かびあがっている。冬のあいだ枯れ色だった土手は、ほんの数週間で嘘のように緑に覆われた。新緑とは、よく言ったものだ。葉の一枚一枚に、まだ柔らかな光がにじんでいる。

嵐山町の斜面でくつろぐヤギと地鶏 道端で休むオレンジ色の猫 - 比企郡の里

小さな旅人たち ── ヤギと鶏、そして名もなき茶トラ

歩くこと十数分、開けた斜面に出る。ふと視線を感じて顔を上げると、こちらをじっと見る一頭のヤギがいた。すぐそばには、つやつやと毛並みのよい黒白まだらの地鶏。どちらも放し飼いだろうか、あるいは脱走中なのかもしれない。人を恐れるでもなく、こちらが立ち止まると、ヤギも草を食む口を止めて、悠然と立っている。

少し進むと、今度は道端の草に埋もれるようにして、茶トラの猫がうずくまっていた。日向ぼっこの最中らしい。「こんにちは」と声をかけても、薄目を開けてこちらを一瞥するだけ。「散歩のついでに通ったんですよ」と心の中でつぶやいて、私はそっと足音を忍ばせて通り過ぎた。彼の領域を乱したくはない。

嵐山町の牧場でくつろぐヤギ親子

親子のヤギ ── 大きな声を出さずに、ただそこにいる

さらに歩くと、別の場所でまたヤギに出会った。今度は二頭。大きな茶色のヤギの向こうに、白くて小さな子ヤギがいる。仔山羊は親のすぐそばを離れない。高い斜面の中腹で、ときどき耳を立てて、風の方向を確かめるようにしている。

ヤギは、声を上げて主張しない。鶏のように朝を告げることもないし、犬のように尻尾を振って人を呼ぶこともない。ただそこにいて、草を食み、空を見ている。その「静かにそこにいる」姿勢が、なんとも贅沢に思える。

嵐山町シンボル林の説明看板 - 自県郷恵環境保全地域 嵐山町シンボル林の全景と看板

嵐山町シンボル林 ── 平成七年三月、埼玉県指定

道の途中に、古びた看板が立っている。「嵐山町シンボル林」とある。
はっきりとは読めないが、「自県郷恵環境保全地域」「平成七年三月 埼玉県」「杉山城址」「コナラやアカマツが分布する自然林」――そんな文字が読み取れる。1995年(平成7年)、埼玉県によって指定された、嵐山町の重要な自然保護エリアであるらしい。

看板の向こうに広がる森を見る。コナラ、アカマツ、雑木林の混じり合う、典型的な里山の姿。三十年前にこの森が「保全すべきもの」として指定された理由が、立っているだけで伝わってくる。手つかずではなく、人と自然が長年かけてつくりあげた風景。それが、ここにはまだ生きて残っている。

空には、五月らしい白い雲が流れていた。看板の脇に立ち、しばらく雲の形を眺めていた。風が頬をなでて通り過ぎる。
ヤギ、鶏、猫、ツツジ、新緑、看板の文字、そして雲。
ぜんぶがつながって、ひとつの「嵐山町の初夏」になっている。

歩けたこと、見えたこと、感じられたこと。
この三つが揃っていれば、五月のひと日はそれだけで、もう充分だ。

嵐山町 小川町 初夏 散歩 里山 嵐山町シンボル林 日記
2026.04.27

夕雲のもと、田畑をめぐる ── 通学路だった道を、ふたたび歩いて

新緑の森と耕された田 ─ 小学生時代の通学路 夕陽さす里道と「学童多し」の速度標識 うねる雲と春の集落 ─ 比企郡小川町

小学生時代に毎日歩いた、あの道

今日もまた、足の向くままに里を歩いた。新緑が日に日に厚みを増し、丘陵の稜線をやわらかく覆っている。耕されたばかりの田は、まだ水を湛えていない。黒々と濡れた土の畝が、そこに播かれるべき未来の稲穂を、静かに待っているようであった。

この道は、私の小学生時代の通学路である。半世紀近く前、ランドセルを背負って毎日歩いた道を、今こうしてカメラ片手に歩いている。風景はすっかり変わったような気もするし、根本のところは何も変わっていない気もする。電柱の数、土手の傾き、雲の流れ方――そういう小さな細部が、不思議と当時のままなのだ。

私が散歩のついでに写真を撮るようになったのは、もう二十年以上前のことになる。きっかけは、北海道美瑛町にある前田真三氏の写真館「拓真館」を訪れたことだった。あの日見た写真の数々は、今も記憶のなかにそのままある。丘の連なり、夕暮れの大地、雪の朝の白銀。春夏秋冬それぞれの美しさが、一枚一枚にしんと宿っていた。

ただ、当時の私が深く心を動かされたのは、写真そのものの美しさだけではなかった。
この一枚を撮るために、いったい前田氏はどんな状況に身を置いていたのだろう」――そう想像することの、底知れない楽しさだった。

真冬の極寒の中、分厚いドカジャンを着込み、カイロを何袋もポケットに忍ばせて、雪に埋もれながら待ち続けたのだろうか。
シャッターチャンスを掴むために、同じ場所に何時間立ち続けたのだろう。
あるいは、何日も何週間も通って、ようやく「あの一瞬」に巡り合ったのか。
写真の奥にある、写真家の沈黙と忍耐を想像すると、たった一枚の風景が、急に重みを増してくる。

それ以来、私も散歩しながら、いろいろな想像を膨らませて歩くようになった。電柱の脇に咲く野の花を見ては、「ここに来た蜂は、今日何回往復したのだろう」と考える。畑の畝を見ては、「これを耕した人は、今朝何時に起きたのだろう」と考える。何気ない風景にも、無数の物語が隠れている。

「学童多し」と書かれた古びた標識のそばを通りすぎる。誰もいない田舎道に、それでもなお、子どもらの賑わいを思い出させる気配がある。場所には記憶があり、道には足跡が降り積もる。私は今、その堆積のうえを、ひとりの旅人のように歩いている。

近所で見慣れた風景なのに、歩き慣れた道での散歩は季節の終わりと初夏の始まりが手に取るようにわかる。先週まで枯れ色だった土手に、今日はもう緑が満ちている。風の匂いが少しだけ甘くなる。雲の高さが変わる。そういう移ろいに気づけるのは、同じ道をくり返し歩いているからこそ、だ。

正直に言えば、今年は三月からほとんど仕事をしていない状態が続いている。設備工事の業界も、波がある。だから、散歩は今の私にとって、一番合理的な過ごし方である。
お金もかからない。ちょっとした運動にもなる。何より、歩きながら考える時間が、思考のもつれをほどいてくれる。

その代わりに、慣れないことにも挑戦している。AIを使ったアプリの開発である。設備工事の現場で長年やってきた人間が、急にコードや画面設計の話をしているのだから、自分でも可笑しくなる。けれど、やってみると、AIの力は本当にすごい
私のような愚かで馬鹿な人間が、まるで利口になったかのように振る舞える時代になった。質問すれば答えが返ってくる。考えを整理してくれる。文章を書いてくれる。「自分は何者かになれるかもしれない」と、ひととき錯覚させてくれる。それだけでも、ありがたい話だ。

生きているとは、おそらく、こうした夕雲の下に立ち、肺いっぱいに春の匂いを吸い込み、足の裏でアスファルトの温度を確かめている、その一瞬一瞬のことなのだろう。
帰途、空が淡い水色に変わるのを見た。雲は西へ流れ、私の影は長く伸びていた。
歩けたこと、見えたこと、感じられたこと――この三つが揃った日は、それだけで、もう充分に幸福と呼んでよいのである。

小川町 通学路 散歩 前田真三 写真 AI 日記
2026.04.15

浄化槽まわり外構工事 完了 ── ビフォーアフターでご紹介

施工前:浄化槽設置工事中の様子
BEFORE
施工後:マンホール蓋まわりを砕石と飛び石で仕上げた外構
AFTER

左:掘削・設置作業中の様子。右:完成後の外構仕上げ。

今回は、新築住宅の浄化槽まわり外構工事をご依頼いただきました。ミニショベルで丁寧に掘削し、浄化槽本体とマンホール蓋の高さをレベルで揃えたうえで、水勾配を取りながら砕石を均一に敷き込みました。

仕上げには白御影調の飛び石をアクセントとして配置。実用性だけでなく、お庭の意匠としても映えるよう意識しました。三つ並んだマンホール蓋の高さがピタリと揃い、砕石に敷きムラがないこと、飛び石のラインが通っていること——細部まで気を抜かず施工したポイントです。

「お客様には大変ご満足いただけました。工事依頼、誠にありがとうございました。」

── 代表 新井昭男

設備は、できあがれば見えなくなる部分も多い仕事です。だからこそ、見えるところも、見えないところも、同じ気持ちで丁寧に。これからも一件一件、真摯に取り組んでまいります。

#浄化槽工事 #外構工事 #施工事例 #お客様の声 #ビフォーアフター

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2026.04.10

ときがわ町の井戸ポンプ交換 ── 山間地域の暮らしを支える

比企郡ときがわ町(ときがわまち)の山間部にあるお宅から、「井戸の水が出なくなった」とのご連絡をいただき、緊急対応で井戸ポンプの点検・交換工事を行いました。

ときがわ町は山間地域が多く、上水道が来ていない地区では今も井戸を生活用水として使っているお宅が多くあります。井戸ポンプは10〜15年程度で寿命を迎えることが多く、特に冬場の寒さで配管凍結による故障も少なくありません。

現地で点検したところ、ジェットポンプのモーター焼損が原因と判明。井戸の深さは約8m、家族4人分の使用量を考慮し、井戸用浅井戸ポンプ(200V・400W)を選定し交換しました。

ポンプ本体の交換に加え:
・配管の保温材巻き直し(凍結防止)
・圧力タンクの清掃
・電源部の漏電対策
・水質確認(簡易検査)
も同時実施し、しばらく安心してお使いいただける状態に整えました。

ときがわ町には三波渓谷、慈光寺、雀川砂防ダムなど自然豊かな観光地があり、その周辺の集落には今も井戸ポンプが現役で使われています。山間部・農村部の細やかなニーズにも、地域に根ざした設備工事会社として丁寧に対応してまいります。

「井戸の水量が減ってきた」「ポンプから異音がする」「冬になると凍る」など、井戸関連のお困りごとはお早めにご相談ください。

【ときがわ町・東秩父村など山間地域も即日対応】
【井戸ポンプ・浄化槽・給排水工事】TEL 0493-72-5923

ときがわ町 井戸ポンプ 山間地域 緊急対応 比企郡
2026.04.28

嵐山町の給排水設備工事 ── 古い配管の全面更新

先日、比企郡嵐山町(らんざんまち)にて、築40年以上のお宅の給排水設備工事を完了いたしました。武蔵嵐山駅からほど近い住宅街、長年お住まいの一戸建てで、漏水と詰まりに長年お困りだったとのこと。

現状を確認すると、屋内外の配管が金属管(鋼管)で、内部にスケール(錆コブ)が厚く付着しており、給水圧の低下と排水詰まりの主因となっていました。築年数から考えれば自然なことで、樹脂管への全面更新が最適と判断しました。

工事は3日間で完了。床下の配管を樹脂製の架橋ポリエチレン管(HIVPやポリブテン管)に交換し、外回りの排水管も塩ビ管に更新しました。給水圧は元通り、排水もスムーズになり、お客様には大変喜んでいただきました。

嵐山町は武蔵嵐山駅周辺の住宅地と、農村部・観光地(嵐山渓谷など)を含む地域です。築年数の経った住宅も多く、配管の老朽化による設備トラブルのご相談を年間を通していただきます。

「水の出が悪い」「排水が流れにくい」「水道代が急に高くなった」――こうしたサインは、配管交換のタイミングを示しています。漏水が壁の中で起きると、建物そのものの傷みにもつながります。早めのご相談をおすすめします。

【対応エリア】小川町・嵐山町・滑川町・川島町・吉見町・鳩山町・ときがわ町・東秩父村
【お問い合わせ】TEL 0493-72-5923 / akira5065@yahoo.co.jp

嵐山町 給排水工事 配管更新 リフォーム 比企郡
2026.04.12

春爛漫の小川町 ── 菜の花街道と、春の珍客について

菜の花畑と道路 菜の花が続く道 菜の花と丘陵

小川町の菜の花街道 ── 黄金色が道の両側を染め上げる

四月に入り、小川町の河川沿いに広がる菜の花が一斉に咲き誇った。道路の両脇を黄金色の絨毯が覆い尽くすこの光景は、毎年のことながら実に壮観である。アスファルトのカーブに沿って、どこまでも続く菜の花の群生──その鮮烈な黄色は、冬の灰色を一掃し、春の到来を高らかに宣言している。

重機のエンジン音が響く現場から少し離れると、こうした自然の静謐な美しさに出会える。設備工事に携わる者として、日々インフラを整備し地中に管を埋設する仕事をしているが、ふと顔を上げれば、我々が守るべき暮らしの風景がそこにある。菜の花の黄色は、どこか人の営みの温もりに似ている。

曇り空と菜の花 菜の花アップ 菜の花の群生

曇天もまた一興 ── 柔らかな光に包まれる菜の花たち

曇り空の下でも菜の花の存在感は変わらない。むしろ、散乱光に包まれた黄色い花々は、晴天時とはまた違った趣を見せる。写真家の間では「曇天こそ花の撮影日和」と言われるが、まさにその通りで、花の色彩が一層柔らかく際立つ。

紫花菜と小川

河川敷を彩るムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の群落

菜の花だけではない。川沿いの土手には、紫花菜(ムラサキハナナ)の見事な群落が帯状に広がっていた。正式名称はオオアラセイトウ。中国原産のこの花は、日本各地で野生化し、春の河川敷を紫色のリボンで飾り立てる。黄色の菜の花と紫の花菜──補色の関係にある二つの色が、小川町の春を立体的に彩っている。

春の野花 水仙の群生
白い水仙 黄水仙

母が遺した水仙 ── 三年の沈黙を破って

ふと足を止めた。ブロック塀の脇に、白い水仙が群れをなして咲いている。そして少し離れた乾いた地面からは、一輪の黄水仙が、まるで何かを伝えるように真っ直ぐ空を向いていた。

三年前に亡くなった母が、かつてこの辺りに植えたものだろう。生前、庭いじりが好きだった母は、頼まれもしないのに道端や塀の際にまで球根を埋めていた。「花があるだけで道が明るくなるから」と、日に焼けた顔で笑っていたのを覚えている。

不思議なのは、去年の草刈りの時にはこの花を見かけなかったことだ。水仙の球根は、植物学的に言えば「休眠」という戦略を持つ。土壌の栄養状態や気温の条件が揃わなければ、地中で静かに力を蓄え、一年も二年も沈黙を守ることがある。まるで、咲くべき春を自ら選んでいるかのように。

あるいは、去年の草刈りで地上部が刈られたことが、かえって球根に刺激を与えたのかもしれない。球根植物にとって、葉を失うストレスは翌年の開花を促すスイッチになることがある──そう考えると、自分が知らず知らずのうちに、母の水仙を「起こした」のかもしれない。

春の日差しが柔らかく降り注ぐ中、白い花弁が風に揺れている。母がいなくなっても、母が土に託した命は、三年の時を超えてなお、この場所で春を迎えている。花は言葉を持たないが、この水仙は確かに何かを語りかけてくる。「ちゃんとここにいるよ」と。目頭が少し熱くなった。しばらくその場を動けなかった。

隣ではタンポポが無邪気に黄色い顔を覗かせている。母の水仙とタンポポの競演──計画されたものではない、偶然の花壇。それがたまらなく切なく、そして温かい。

春の珍客 ── 暴走族、今年も参上

春になると、毎年のように現れる「珍客」がある。菜の花の咲く土手のすぐそばを、ひときわ大きなエンジン音とともに通り過ぎていく一団――いわゆる暴走族である。今年もまた、その音と影が、のどかな小川町の春の風景に紛れ込んできた。

道路には、彼らが残していった蛇行のタイヤ痕。アスファルトに刻まれた幾何学模様は、ある種の「記号」のようでもあり、また春の風景に投じられた小さな「事件」の痕跡でもある。地に這う草の合間に伸びる影は、彼らが過ぎ去った後の静けさをいっそう際立たせる。

▼ 蛇行するタイヤ痕──春の道に残された「珍客」の記号

ふいに、地響きにも似たエンジン音が遠くから近づいてきた。改造マフラー特有の、空気を切り裂くような重低音である。耳をすませば、十数台はあるだろうか。あの低音が一斉に唸りを上げると、不思議なことに、菜の花の花びらまで微かに揺れている気がしてくる。

怒りや諦めではなく、ただ「ああ、今年も来たか」という感慨に近い。地域の自然と暮らしの中に、こうした不協和音もまた季節の風物詩として刻まれていく――そんなことを、夕方の草の影を見ながら思った。

動画を改めて見返すと、彼らのバイクの回転数(タコメーター)はかなり高い領域で唸っている。空ぶかしや高回転走行は、エンジンに負担をかけるだけでなく、燃費を著しく悪化させる。今年は原油高・ガソリン高で、レギュラーガソリンも以前の倍近い価格帯。一回の走行で消費する燃料は、決して小さい額ではない。

……正直に言えば、自分にもそういう時代がなかったとは言えない。若い頃の話だ。エンジンの唸りに胸を躍らせ、夜の道をかっ飛ばしては、翌朝、空っぽに近いガソリンメーターと、財布の薄さに肩を落とす。
当時は何も考えていなかった。ただ、走ること自体が祝祭だったのだ。
だから、彼らを責める気持ちには、どうしてもなれない。

けれど、年を重ねて分かったこともある。
「思いやり運転」は、自分のお財布にも、地域にも、そしてバイクそのものにも、優しい走り方だということ。
低い回転数で、丁寧にスロットルを開ける。それだけで燃費は良くなり、エンジンも長持ちし、近隣の人々の朝の眠りも守られる。
若い頃の私に、もし伝えられるなら、そう声をかけたい。

春の風が、変わらず田畑を渡っていく。来年もまた、彼らがこの道を通るだろう。そのとき、エンジン音が少しだけ穏やかになっていたら――それは、この里にとっても、彼ら自身にとっても、そしてかつての自分自身にとっても、ほんの小さな幸福の始まりかもしれない。

▼ 唸りを上げる「春の珍客」──小川町の春の風物詩

菜の花の黄、紫花菜の紫、母の遺した水仙の白、そして暴走族のタイヤ痕──光も影も、清も濁も、すべてを抱えながら春は深まっていく。設備工事に携わる者として、地中の見えない管を整え、地上の暮らしを支える日々のなかで、ふと顔を上げて見るこの里の風景こそが、私の仕事の意味を静かに教えてくれる。

来年もまた、この場所に春が来るだろう。菜の花は咲き、水仙は眠りから目覚め、そして珍客もまた現れるかもしれない。それでいい。それが、生きている町の証なのだから。

小川町 菜の花 水仙 暴走族 日記
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